貴方は『防御』と言う言葉を聞くと、どのような状態を想像するでしょうか。
恐らくですが、相手の攻撃を受けたり身を守ることを思い浮かべる人が多いと考えます。
ところが、剣道における防御は受けや守りを差す言葉ではありません。
相手の竹刀を抜いたり擦り上げたりすることで、反撃に転じるのが剣道の技法体型なのです。
とは言え、相手の実力や状況によっては中々反撃出来ないこともあります。
そのようなときに、簡単には攻撃させない剣道選手は防御が固いと言われます。
このような観点から、剣道における防御とその練習方法を説明させて頂きます。
防御は『守る』ことではない
冒頭でも述べましたが、剣道の技法体型には受けや守りに特化したモノはありません。
そして、剣道の防御で最も大事なのは、相手の攻撃に対して守り一辺倒にならないことです。
あらゆる攻撃を徹頭徹尾防ぎ切るのも一つの戦略かもしれませんが、本来の剣道は正面から技を競い合い、その上で相手に勝利することで、人間性を高める修行と成すことを目的としています。
それゆえ、守りに入らずに攻撃する意志は常に持つ必要があるでしょう。
それでは、実際にどのような練習をすれば良いのでしょうか。
人によって考え方はそれぞれでしょうが、その中の一つに相手の攻撃をいなす練習をすることが挙げられます。
具体的な練習方法は、相手と自分の竹刀をくっ付けて、相手が踏み込んで来た瞬間に相手の竹刀を左方向に流すように押し、自分は開き足などを使って右側に体を移動させるようにしましょう。
こう言った一連の動作を『いなし』と表現します。
相手からすれば出鼻を挫かれてしまい、体勢を崩して大きな隙を生んでしまいます。
即座に打ち込めれば言うことはありませんが、それが難しくてもいなしが上手ければ、相手を牽制することが出来ます。
このときに注意が必要なのは、相手がいなされる前提で攻撃してくることです。
いなされたふりをして攻撃してくる人もいるので、決して過信しないで下さい。
剣道の極意は足さばき
剣道の練習をする上で欠かせない足さばきですが、防御においても非常に重要な役割を担っています。
何度も言うように剣道には受けや守りはありませんので、防御する為には相手の攻撃に当たらないようにしなければなりません。
その為、足さばきを練習することで素早い動きを習得し、相手を翻弄するのが効果的だと言えます。
竹刀だけで相手の攻撃を捌き切るのは限界があるので、足さばきを利用して体全体で避けるようにしましょう。
言うまでもなく、足さばきを練習すれば自分の攻撃力も上がるので、やはり剣道においては最重要項目と言っても過言ではありません。
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