自己紹介

剣道の稽古様子①

少年剣道での指導者の指導方針の重要性

私と剣道との出会いは、父が剣道四段で町の剣道場で稽古していたこともあり、物心ついた頃には竹刀を手にしていました。

剣道場で稽古を始めたのは、約40年ほど前の小学5年生で、中学生になると学校の剣道部に所属して稽古していました。

中学校や高等学校の部活動や、体育の授業の競技のひとつとして取り入れられる剣道は、分厚い道着や防具を身につけるために、夏場は特に暑く、特有の臭いがあり、竹刀での打ち合いを行うために痛みを感じるなどのイメージがあります。

それに、剣道に必要な道着や防具などは、他のスポーツに比べて高額な出費を必要とするため、剣道を始めるには、それなりの覚悟が必要とも言えます。

剣道の稽古では、竹刀を使って対峙する相手と打ち合うため、防具の場所以外にあたった時の痛さは、経験者はもちろん、容易に想像できるほど痛いものです。

スポーツの練習において、適時適切な水分補給が常識となっている現在ですが、当時の町道場や学校の部活動では、稽古中の水分補給はスタミナを奪うといった間違った認識が共有されていました。

約40年ほど前には、町のあちこちに点在していた民間の剣道場も、今では激減している現状にあり、減少してきた原因には、誤った指導法やそれに対する保護者や関係者の目が厳しくなり、それらに適応できない指導者が排除されたことや、指導者の高齢化による引退も推察されます。

このような状況の変化の中で、日本人が古くから受け継いできた礼儀や礼節を重んじた剣道の稽古をする豆剣士や長く稽古を続ける有段者を増やすためには、時代の変化による考え方や合理的な稽古方法を練習する剣士や保護者、あるいは関係者に納得してもらうことが重要だと思います。

剣道の稽古様子②

剣道の稽古を主導した経験から感じたのは?

小学校5年生で町の剣道場に入門した私が、中学校の部活動で主将として練習を取り仕切ったのは、中学校二年の秋以降です。

毎日、学校の授業が終了した放課後に行う部活動の練習では、準備運動から基礎練習、応用練習といったルーティーンが出来上がっているため、流れ作業のように、それぞれの練習を反復する号令を出していただけの役割を果たしていました。

そのため、対外試合では、個人の習得レベルがそのまま団体戦の結果に表れ、ほとんど勝利することはできませんでした。

部活動の顧問に高段位の先生が来られ、練習の見直しと指導にあたって頂き、その際、稽古を引っ張る主将は、練習する内容の意味と効果を考えるようにと指導を頂いたことが、その後の練習と結果の違いにつながりました。

指導者が描く理想の選手像とそれを実現するための練習法を考える

剣道部の主将として練習を引っ張る立場となった際の顧問に受けた指導法は、伝統的な稽古の連続ではなく、剣道の選手として必要な技量や礼儀、礼節を如何に所属する部員に周知するかを考え、試行錯誤するというものでした。

今のスポーツ全般で行われる練習方法が、昔ながらの稽古が継続して行われていた剣道部では、画期的なものに感じられました。

それぞれ体格の違う部員にあった技の習得や反復練習を課すポイントも、個々の部員の状況と全体のバランスを考えた練習メニューの構成を指導にあたる人間が提示することが大切だと痛感しました。

剣道は他のスポーツとは違い、試合で使用する技の技量はもちろん、礼儀作法が重んじられ、一般的なスポーツ競技とは一線を画しています。

そのため、剣道はオリンピック競技やプロの競技として認められておらず、剣道界では有名な選手でも一般の人々には認知度が低い状況にあります。

剣道を教える指導者には、スポーツとして勝敗を争うスポーツとして、勝つための練習を提供するノウハウを持っていることと同時に、礼儀作法をいかに教えるかが大切です。

つまり、剣道の指導者には、一般的なスポーツ競技とは違い礼儀作法を重んじる剣道の価値観を理解させる指導力とどんな剣士を育てるかという理想像を持つことが大切だと考えます。

指導者の方には、未経験の方からベテランの方まで様々おられると思いますが、このサイトでは選手育成の観点から選手の個性などを考えながら私の指導法を紹介していけたらと思います。

剣道の稽古様子③

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